TJのブログ

ゲームと友達と私。

ハースストーンと私

 

中学生の頃、テレビゲームを制限(※1)されていた私は、家庭の法律の抜け穴を探すように、当時広まりだした「トレーディングカードゲーム」を始めました。毎日の様に友人たちと遊んでいたおかげで大会で優勝したり、コレクションをして楽しんだりと、カードゲームを通じてしか出来ないような経験をたくさんさせてもらいました。

大人になってからもその友人たちと、当時のカードゲームについて思い出話に花を咲かせています。カードゲームの元祖、「マジック:ザ・ギャザリング(以下、MTG)」を始めたりもしましたが、当時の様に毎日集まれるわけではないので、気軽にプレイできない歯がゆさを噛み締めていました。

だけど、やっぱりカードゲームって面白いんです。

出会い

カードゲームに関して特に思い入れが強かった為、持っていたスマートフォンで新しいカードゲームアプリが出るとすぐに飛びついて調べていました。しかし私が調べたゲームはどれも、ただ「攻撃力が高い方が勝ち」というお粗末なゲームシステムなものばかりでした。

ある時、海外の「Blizzard Entertainment」という聞き慣れない会社(私が無知なだけでした)より、「ハースストーン」というゲームの配信が始まった事をゲームのニュースサイトで知りました。私が今まで調べてきた、いわゆるスマホカードバトルのようなゲームとは違い、戦略性や駆け引き、カードゲーム本来の面白さが詰まっていると確信しダウンロードをして始めたのです。

 私には致命的な欠点があり、英語がほとんど読めません。ゲーム内で出てくる「Taunt(挑発)」や「Charge(突撃)」の効果は、ゲームを遊んでみてなんとなく覚えたのですが、複雑な効果になるとカードを出してみるまでは全く分からなかったのです。有志の方が効果の翻訳サイトを作っていてくれた為、それを見ながらフリー対戦をやってみましたがその手間がとても負担で、ハースストーンを立ち上げなくなってしまったのです。

絶対に面白いのに、言語の壁に阻まれてアプリを削除しました・・・。

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(ワクワクさせる絵と世界観)

 

時は過ぎ2017年。 ハースストーンはすでに日本語化していましたが、たくさんの拡張パックも発売され、今から始めても出遅れた感が強くて再度初めからやるという気にはなれない。・・・そんな時でした。

「新拡張パック配信と同時に、スタンダード・フォーマット(※2)が導入されます」

朗報でした。本気で始めるなら今だ!と背中を押され、気持ちを新たにハースストーンを始めたのでした。(「レノ・ジャクソン」という恐ろしいカードが流行っていることとは知らずに・・・w)

システム

ハースストーン では、「マナ」と呼ばれる エネルギーを使って、「ミニオン」と呼ばれる仲間を出したり呪文を使って相手と対戦し勝利することが大きな目的です。

ハースストーンをプレイしてみて、とても画期的だなと思った事がいくつかあります。

  • 世界中にたくさんいるプレイヤーが対戦相手
  • ランダムな効果がある
  • 相手のターンに何もできない

対戦型カードゲームは、対戦相手がいて成り立ちます。世界中のプレイヤーがインターネットを介して、いつでもどこでも対戦できるという仕組みは私にとって最高の環境でした。

カードの中には、ランダムな効果や対象を選ぶものがあります。これによってプレイヤーの予期せぬダイナミックな魔法や、時には残念な結果が得られるのです。デジタルカードゲームでないと、ここまで簡単に「ランダム」を扱えることができなかったと思います。Blizzardはきっと、せっかく「DTCG(※3)」でゲームをつくるならそれに特化した面白い事をしようとしたのではと感じる事ができました。

相手のターンになにもできない、というのはゲームとしてデメリットにも聞こえます。MTGではターンに関係なく唱えられる呪文があり、それが更なる戦略性を増していますが、オンラインゲームでそれをやろうとすると、ひとつひとつの行動に許可を求められたり、相手の悪質な遅延行為となりプレイヤーのストレスになってしまうと考えられたのでしょう。また、ゲームのプレイ自体をシンプルにする、といった意味もあると思います。

他にも素晴らしい点を挙げていくとキリが無いのですが、オンラインカードゲームとしてこれ以上の無いシステムの完成度だと考えています。

課金について

私は元々、というか今でも基本無料ゲームに課金する事をためらいます。しかしハースストーンはカードゲーム。昔の人なので、楽しく遊ぶためにパックを購入することは当たり前だと自分に言い聞かせています。

非課金で上位ランクまで頑張っているプレイヤーの方もいますが、比較的簡単に、世界のトッププレイヤーと近い資産で勝負に挑めるという事も魅力のひとつです。もちろん、限られた資産の中でいかに上手くデッキを組めるかというのも、とても楽しい部分です。

ハースストーンは4か月に一度、新しい拡張パックが発売されます。その時にツイッターで、たくさんのプレイヤー達とお祭り騒ぎを共有できるなんて、夢の様じゃないでしょうか。

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カジュアルプレイヤーとして

ハースストーンを始めるからには世界一のプレイヤーを目指すのでしょうか。

近年、esports業界が急速な成長をしており、ハースストーン世界大会での賞金総額は1億円と言われています。多くのプロゲーマーが世界一を目指し、ゲームとして、esportsとして盛り上がっていることは確かです。

例えば、草野球チームで練習している全ての人がメジャーリーグに行こうと考えてはいないと思います。同じスポーツに携わることによって、その業界を盛り上げたり、スター選手のすごさがわかったり、そしてなにより好きだから、だと思っています。

私はハースストーン競技者としての才能ありませんが、とにかくカードゲームが好き。

「あのカードをいま引けば、この勝負に勝てる。」なんて楽しい体験、もう何度したことか。 

ハースストーンの面白いところは、対戦中もさることながら「自分でデッキを考える

」という所にもあると思います。あのカードとあのカードを組み合わせると、もしかして面白いことが起きたりして・・・。プレイ中以外でもずっと楽しめるという体験は、カードゲームのプレイヤーだからできるのだ思います。誰も考えつかなかったカードの組み合わせを考えて、世界中のプレイヤーと対戦して試す。それだけで十分なのです。

 

私はこれからもハースストーンのカジュアルプレイヤーとして、スター選手と同じデッキを使ったり、仕事中にこっそりと考えたデッキを使って、まだ見ぬ世界中のライバル達と対戦していくことでしょう。

 

この記事を読んで頂いたあなたと、いつかフレンド戦でお会いするその日まで! 

 

 

※1...プロフィール記事をお読みください

※2...古いカードの使用が制限されるルール

※3...「デジタル・トレーディング・カードゲーム」の略称